笑っちゃうほど良くできてます・現役の生物教員T先生の作品
 紙をはじめとした身近な素材を使って独自の教材を開発し、ご自身の授業で活用している新潟のT先生。その作品を公開している「SOIL-SHOP 生物教材製作所」は、実はずいぶん前からチェックしていたのですが、今回、「BRHのおまけにヒントをもらって作りました」というメッセージとともに、最新作の画像を送っていただきました。これがもう・・・、毎号付け焼き刃の知識で作っててゴメンナサイ!って、頭が下がるくらい良くできてるんですよ。参ったなぁ。

 まずは、収斂進化モデルの構造をヒントにされたっていう、「脳アトラス」。切れ込みの入ったカードを組み合わせることで、脳の全体像が完成します。向かって右側は垂直方向の断面、左側が水平方向の断面ですね。大脳の機能領域は、それぞれ色分けされています。クリップを使って立たせるアイデアが面白いなぁ。サイトの方には、各感覚野や運動野の働きを、実際の器官と対応させた「ペンフィールドの小人」付きバージョンもアップされています。生徒達にはこちらの方が受けそうです。

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 そしてこちらが、今年度の「めぐる生命誌」を参考に作られたという、「神経の伝導伝達カード」です。右のダイヤルを回すと、内側のニューロンを電気パルス列が伝導し、シナプスに達した所で神経伝達物質を介して隣のニューロンに興奮が伝達されます。そして隣のニューロンでは新たに活動電位が発生し・・・・、ダイヤルの1回転を、内側のニューロンとシナプスと外側のニューロンに三分割し、ぐるり360度を見事に活用した見事な作品です。う〜ん、これはBRHで思いついても良かったなぁ。少し悔しいです。
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 色の使い方や形の整理の仕方も、新しい作品になるほど整理されてきて、この辺にもBRHカードの影響があるのであればうれしい限り。作り方や道具の説明は、紙工房なんかよりもずっと詳しいですよ。紙工作ファン、生物学ファンの方は今後も要注目のサイトです。(2009/4/19)

T先生のサイト「SOIL-SHOP 生物教材製作所」はこちら