からくりペーパークラフトを展示してくれている、イタリアの「Modern Automata Museum」が企画した展覧会が、イタリアとドイツで開催されることになりました。"against the idea of the war" というテーマで、世界各国15人のからくり人形作家が作った作品を集めた企画展です。世界中にからくり人形作家がいったい何人いるものなのかよくわかりませんが、ぼくも声をかけてもらって参加しています。スケジュールは以下の通り。お近くにお寄りの際は気軽にのぞいてみてください。ぼくは行けません・・・

2003年 2月22日(土)〜3月2日(日) 
Explora Museum Via Flaminia 80, Roma Italy

2003年 3月15日(土)〜4月7日(月)
Schloss Neuemburg Museum, Germany

こちらのサイトで全作品を見ることができます。
Modern Automata Museum

そもそもは、去年の11月のアメリカの中間選挙の直後に、黙っちゃおれなくなったらしいミュージアムからメールで依頼を受けたのが始まりでした。締め切りは12月末日、テーマはagainst the idea of war。「どんなに良くできたからくり人形を作っても、それで戦争がなくなるワケじゃあるまいよなぁ・・・」という気持ちと「でもからくり人形を作って見て楽しむなんてことは、それこそ平和であることの証で、そういう気持ちが伝わったらそれはうれしいことだなぁ・・・」という気持ちと「うむむ、この年末の忙しい時に・・・」という気持ちがないまぜになって、けっこう考え込んでしまいました。この辺のモヤモヤした気持ちは、実は今もちゃんと整理がついていません。ので、あまり多くは語れません。
とにかく作って送りました。それでも2案送ってしまうところが日本人の悲しいサガです。見ての通り、これまでクリスマスクラフトで公開したものがベースになっているのですが、この辺の事情は、上に書いた気持ち・その3あたりが非常に深く影響しています。ぼくとしては西洋人に、下の「Evony and Ivory...and Yellow」を見せた時にどんなリアクションをするのか興味があったのですが、結局展示されることになったのは、上の作品でした。多分展示作品の中で一番部品数少ないと思います。