紙で作るDNA二重らせん

構想8ヶ月、担当の工藤さんが大阪と東京の間を行き来すること十数回、ぼくの知る限りでは世界で3番目の、DNA・デオキシリボ核酸のペーパークラフトがようやく完成しました。ふ〜、長かった。
イギリスと京都の会社から出ている既成のペーパークラフトは、いずれも二重らせんをひとかたまりにまとめて表現しているので、ちゃんとらせんが分かれているものはおそらく世界で最初ではないかと思います。『だからどうした、そもそもDNAをペーパークラフトにしてどーすんの?』という突っ込みは聞く耳持ちませんから。

販売元は、イラストレーションのコーナーで紹介しているマイマイカブリやトンボを作らせていただいた、JT生命誌研究館です。この歳になって高校の参考書を買い込んで勉強し直さなければならないことがいっぱいあり、なっかなか大変なプロジェクトでしたが、その分やり甲斐のあるものでした。少し賢くなったし。
DNAだゲノムだっていう言葉が最近いろんな分野で氾濫しているし、遺伝子組み替えやらバイオハザードやらでちょっと恐ろしげなイメージを持ってる人もいるかもしれませんが、DNAってのはホント良く出来てるんです。だてや酔狂で二重になってるわけではないのでした。

キットはすべて型抜き済み。接着剤まで付いていて、組み立てはとっても簡単です。できあがりサイズは高さ45センチ。これは意図してませんでしたが風が吹くとクルクル回ります。DNAって何なのさ?という人のための簡単な解説までついて定価は税別1800円。今後市販もされる予定ですが、生命誌研究館のギャラリーまで出向くと少しお安くなっているそうです。ギャラリーの展示もすごくきれいなので関西にお住いの方は是非一度足を運んでみてください。入場無料です。

2001年3月

ご注文・お問い合わせはJT生命誌研究館まで。
紙工房での販売はおこなっていません。
http://www.brh.co.jp/